子供会員四人を勧誘し、彼らがそれぞれ同じ作業をくり返していくと、六代日には千二十四人の後輩会員ができることになり、その会員たちから千円ずつ送金されて百二万四千円を受け取れる、ということになっていた。
U村は、やがて元金四万円、十万円、三十万円コ−スなどメニューを増やし、最も高額コ−スとして「六十万円が三千三百万円になる」というメニューまで作った。
もしも、このプランが具現化していくのならば、まさしく。
現代の錬金術。
少なくとも百八十万人もの人間がU村錬金術宏貢になって、千九百億円ものカネを投じたのである。
もっとも、七八年三月三十日に長野地方裁判所が「U村のネズミ講は数理的にも現実的にも矛盾し、破綻をきたす」と断定している。
熊本に発つ前に、グネズミ講被害者側弁護士兼U村健一破産管財人。
である下光軍ニに取材したが、下光は「カネが欲しいとい、ヲ人間の弱みに・つけ込んで暴利をむさぼる構造で、儲かるのは本部だけというあきらかなインチキ構造です。
だってU村のネズミ講が破綻しないためには、会員が無限に増え続けなければならないのですが、二十八代日には日本の人口を突破してしまう品曇になる」のだと、グU村ネズミ講。
野心家だが、小さな病室のベッドにラクダのシャツ、モモヒキ姿で腰かけ、笑顔で私を迎えた老人(実は、まだ六十歳なのだ)は、予想していたイメージとはほど遠く、朴簡で野暮ったい、いえば、貧相な好人物のおじいさんといった感じだった。
ちょうどリハビリテーションが終わったところだということで、しきりに両手をにぎっては聞くとい、ユ行為をくり返していた。
今の生命保険会社は別利主義。
「政府、大蔵省、それから金融機関みんなが寄っていた何としてもU村をと躍起になった。
ワシを潰すために、後から強引に無限連鎖講防止法。
とかいう法律をでっち上げたりしてね。
あれはもともとアメリカのどこかの州の法律らしいが、それをムリヤリに引っぱってきた。
U村さんが、本気で#射利主義の相互制度を作るつもりならば、本部がカネを取るなんてことをしなければよかった。
政府、大蔵省は本部がカネを取らんでも絶対に潰したい」カネは天下一家の計画を進めるために必要だった、と?具体的にはどういうことですか。
静岡のほうは創価学会の会員が、私が宗教法人(大観宮)を作ったために潰そうとして擾装会員になって告訴したわけで、いずれも作られた被害者。
だって、よく考えて下さい。
被害者、被害者というけれど、カネを返して欲しいなら、その人物を入れた親にいえばよいわけです。
少なくとも私をウソで丸め込もうとしているのではなく、彼自身が天下一家の正当性を本心から信じ込んでいるようだつた。
げんに、少なからぬ被害者を出し、裁判所でその欺晴性を決めつけられながら揺るがない。
やましきも悔いも感じない。
K隆常一九四二年三月、群馬県伊勢崎市の生まれ。
地元の工業高校を卒業後、富士重工伊勢崎工場に就職したが、一年コヨ月で辞めて独立した。
三十二歳で四つの会社を経営するまでになった。
三十二歳の口は年商三十六億円、資本金一億八千四百万円、従業員約二百人(ともに四社総守乙を動かしていた。
そのころ、ある雑誌のインタビューで「来年中には年商百億円、資本金も五億円にはしたい。
ジエツカ−チェーンの創立五周年記念(一九七六年)までには、二部上場に持っていきたい」と語っている。
だが口の抱負は実現しなかった。
グジエツカ−チェーンは皮肉にも創立五周年の七マネーゲームに躍った明黒い仕掛人たち六年十二月に倒産してしまったのだ。
このインエツカ−チェーンこそ、何人もの自殺者まで出して大きな社会問題となったグマルチ商法。
そのものの会社だった。
「マルチ商法というのは、今まで商売や事業とは縁のない人間たちを販売買(法律的には独立した商人)として取り込み、ネズミ講的なピラミッド型組織をどんどん拡大していく。
商品を売ること自体よりも、集団催眠的話法で会員を獲得し、組織を増殖させるのが狙いなのです」(中田勝美・訪販ニュース社編集次長)もっともマルチ商法。
は七六年十二月に地有された訪問販売法によって規制されることになった。
ジャパンライなのである。
訪問販売法では、会員(個みが商品を買い取って、入会金や商品購入費用などの特定負担(倖証金など)が二万円を超える場他の会員を勧誘した場合にその会費に特定負担がかかる場合、この三点を満たしていればマルチ商法。
ジャパンライは会員に有限会社(代理噴販売会社)などを作らせて個人ではなくし、委託販売にすることでマルチ商法を突破したのだ。
八四年には売上高千五百二十億円と、すさまじい急成長を遂げたのだが、U村のネズミ講同様、悪徳商法と袋叩きにされてジャパンライは基盤から大きく揺さぶられ、八五年十一月に口は表面から姿を消した。
ジャパンライの。
被害者たちは、いずれも「集団催眠的な話術で簡単に売れて簡単に儲かるように錯覚させられ、どんどん深みに追い立てられていった」と訴えている。
「返品自由だといいながら、実際は返品できない仕組みになっていた」という訴えもあります。
私が挑発的に問うと口の表情、口調はいよいよ穏やかでやわらかくなった。
「ウチのほうで調べたところ、それらの自殺の原因はまったく違うのです。
ウチは一00パーセント委託販売で、これにウソ偽りはありません。
実際問題として『一千万円商品を貸して下さい』といっておきながら『百万円しか売れませんでした』と、こんな人たち相手にできますか。
そんなことやっていたら事業にならない」だから。
委託販売。
を謡っていながら実際は返品を認めなかった?「いや、まったく違う。
私たちが口ぐせのようにいっているのは『ムリするな』ということですよ。
三百万円売れると思ったら、百万円ぐらい注文しておけよ。
四日から七日あれば、沖縄から北海道までどこでも確実に商品が届く体制になっているのだから、こまめに少なめに注文せよ、とね」口は「ジエツカ−チェーンで懲りたので、今時民は保証金も権利金も、取らなかった。
だから、被害者など出るはずがない」のだと強調した。
研修料も加害者になり損ねれば被害者実は私は口に、元ジャパンライ代理店で被害者の会代表。
代理店になれば儲かるのだとあおられて、みんな頑張るわけですよ。
やっと代理店になれたとします。
傘下の連中に売らせるために全国飛び回らなきゃならない。
この経費は全部自分持ちで、実態は赤字ですよ。
「その被害者たち。
なんですがね。
被害者同盟を作ったりしてワイワイやっていたけど、その連中も国会に呼ばれて、『じゃあ、あなたは実際にどんな被害があったのですか』と関われて、「いや、私は自分が買い取った在庫をジャパンライにみんな買い取ってもらいました。
全部返しました』なんて答えている。
『じゃあ、あなたは何も被害はないじゃないですか』『ええ、まあそうです』とこんなやりとりをしているのですよ、国会で。
ジャパンライこそ被害者で、げんに彼らに対する売掛金とか貸倒れ金だけで、六十億円ぐらい被害歩被っています」こうした口の説明を通産省の中堅官僚(匿名希望)に質すと「確かにこうした場合の被害者の認定というのは非常に難しい」のだといい、「マルチ商法あるいはマルチまがいの商法は一種のパパ抜きゲ−ムで、新会員が新会員を作っていく。
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